RAP両用回路 解説編 第3回

09/06/01 アップ

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さて、前回はこまると他機種レバーを共用するためにはボタン線に入ってくる電圧のプラスマイナスを反転させる回路が必要だとわかりました。 で、どんな回路が必要かというと…実は専用ICがあります。

74HC04という電子工作では超基本的なICで、1個数十円くらいです。このICの入力用の足に電源プラスを繋ぐと出力用の足からはマイナスが、入力にマイナスを繋ぐと出力からはプラスが出て来ます。

IC内部でプラスとマイナスを切り替える。

じゃあなぜ専用ICを使わなかったか。その説明の前にボタン回路の注意点を1つ説明する必要があります。

はこまるパッドのボタン線は1.8Vに接触するようになっていました。こういう入力ピンには、もともと繋ぐように設計された電圧以上は突っ込んではいけないというルールがあるのです。具体的にはプラス線だからといってUSBのプラス線(+5V)をスイッチ線に繋ぐと多分壊れます。(怖くて試してないので多分、です)

過剰な電圧は故障の原因になりかねない。

そんなわけでこの専用ICを使う時も出力が1.8Vを超えない様に注意しないといけないのですが、ここで問題が出てきます。ICのマニュアル(pdfファイルです)を参考にすると、

1)ICを動作させる為にはICにも電源を供給してやる必要がある
2)パッド基板上でICの電源に使用できるのは1.8Vと5.0Vの2箇所
3)74HC04に使用できる電源の電圧は2.0V〜6.0Vの範囲
4)ICの出力電圧は電源の電圧-0.5Vくらいになる

となっています。

2番、3番の条件で、ICに繋げられる電源は5.0Vだけになります。しかしそうすると4番の条件により出力が4.5Vになってしまうのでパッド回路を破壊する恐れがあります。

電源に1.8Vを使用した場合、3番の条件よりやや小さいですがこれくらいなら動作するかもしれません。ただし、4番の条件により出力電圧が1.3Vしかなくなり、1.8V入力でONと判定するように作られているボタン線が1.3Vというハンパな電圧の入力でもONと判定してくれるか不安があります。まあ要は専用IC使う為のちょうどいい電源を取れる場所が無いって事です。力の限りゲイツを呪いましょう。

そんなわけで、

先述のICとは別のやりかたでプラスとマイナスを切り替える。

こんな感じで働き、なおかつ1.8Vで動作する回路を自作する必要がある訳です。これまたそのものズバリな部品があります。そんな訳で次回はトランジスタの説明。

ちなみにこの回は使わなかった部品の説明なので、読まなくても問題ありません(笑)。念のため、74HC04が使えるか実験してみました。

結果:無理

電源1.8VでもICは動作するんだが、やはり出力の電圧が1.4Vしかない。はこまるパッドに繋いでもボタンがオンになりませんでした。




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