おまけ トリガーボタンを複数のデジタルボタンにしてみよう

09/06/06 アップ

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まずはじめに、この回路はRAP等との共用不可で。

さて、両用回路の話ではLT・RTのトリガーをデジタルボタン、つまり100%引いた状態にするスイッチにしたが、発展形として引く力を複数段階に分けてボタンにする方法を説明。

まずは例によってアナログ入力回路の説明から。
「はこまるパッド信号変換回路解説 第1回」で抵抗とスイッチで引っぱりっこをするとスイッチが勝つ、という説明をしましたが、じゃあプラスからとGNDから、両方から抵抗で引っ張られた場合はどうなるの?という話です。

話を分かり易くする為、この例ではプラス電圧を10Vとして話を進めます。ついでに用語を増やさせて下さい。プラス電圧、と呼んでいたものを今後はVccと書きます。プラス極がVccで0VがGNDです。


さて、この図。いつものように真ん中が電圧センサー線です。そしてVccとGND両方から10k抵抗が繋がっています。この時、抵抗の値が同じ=引っ張る力が同じ、という事なのでセンサー線はVcc(10V)とGND(0V)の中間、5Vを検知します。

次に

今度は上と下の抵抗の値が変わりました。上は1k、下は9kです。

抵抗の値が大きくなるほど、引っ張る力は弱くなります。具体的には9kは1kの1/9の力になります。従って今度の綱引きの結果、Vccが9倍優勢なので9Vが検知されます。


また数値が変わりました。今度は2:8で下が4倍強く引っ張ってます。
出てくる電圧は2Vです。


こんな具合で上から引っ張る抵抗Aと、下から引っ張る抵抗Bの綱引きの結果、出てくる電圧がA : Bの比率で決まる事を「分圧」と言います。

さて、アナログレバーやトリガーではこの抵抗ABの代わりに3本足の「可変抵抗」とか「ボリューム」とかいう部品が使われます。外見などはこちらを参照
3本足の左右はVccとGNDに繋ぎ、真ん中の足をセンサー線に繋いで使います。


こういう具合です。
ボリュームについてるつまみを回すと、A:Bの比率が変化します。つまり、センサーに出てくる電圧も変化するわけです。

前回デジタルボタンとして使用した時は、Vcc側10k、GND側はスイッチでした。
スイッチというのは押してる時は抵抗ゼロ、押してない時は電線が繋がってないので抵抗∞となります。なので出てくる電圧もVccかGNDの2通りしかありませんでした(抵抗ゼロの時は10kに対して∞倍の力で一気に引っ張ります。逆に∞だと全く引っ張りません)。

では、スイッチと一緒に抵抗を入れるとどうなるか?
ここからが本題です。


ボタン「大」は前回と同じGND直結のスイッチですが、新しく10k抵抗の付いたスイッチを追加します。
大小どちらも押してない時はVcc抵抗が一方的に引っ張るだけなのでセンサー電圧は10Vです。


大スイッチを押すと一気にGNDに引っ張られるので0Vになります。これが100%トリガーを引いた状態です。


小スイッチを押した場合、下側の抵抗とGNDが繋がり、上下で引っ張る力が拮抗するので5Vになります。50%トリガーを引いた状態をスイッチで作る事ができました。


このアナログ入力用スイッチは繋げる抵抗値を変えれば、いくらでも強弱を変えながら増やす事も可能です。
やりたければ10段階ボタンを作るのも良いでしょう。使い道に困ると思いますが。

将来、DLCで『ベラボーマン』や『ストリートファイター』が出ればこの回路が日の目を見るかもしれません。




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